我慢は美徳——多くの人がそう教わって育ちます。けれど我慢の量と幸福の量は、足し算ではなく、引き算の関係にあります。我慢を増やすほど、幸福は減っていく。
これは精神論ではなく、観察すれば誰にでもわかる事実です。長く我慢している人の表情を見てください。声のトーンを聞いてください。その人は満たされているように見えますか。
我慢それ自体が悪いのではありません。瞬間的に必要な我慢はあります。けれど「ずっと我慢する」ことを「正しい」と呼んでしまうと、その人は一生満たされない側に固定されます。
宝幸院では、まず「あなたが今、何を我慢しているか」を一つずつ言葉にしてもらいます。外に出さなくて構いません。自分の中で「これを我慢している」と認めるだけで、心の重さは少し変わります。
我慢を減らすことは、誰かを傷つけることではありません。我慢を減らした自分が、もっと優しく人と関われる。これは多くの方が経験しています。